Canon EOS R6 の 約2,000万画素 という画素数について

こんにちは。satoです。
今回は、Canon EOS R6 の 約2,000万画素 という画素数について書いていきたいと思います。

写真の画素数

デジタルカメラやスマートフォンなどの新機種が発表されるとき、よく「画素数」が話題になることがありますね。
写真に限らずデジタルの画像や映像というのは、いろいろな色や明るさの小さな点がたくさん集まって1枚の絵になっているわけですが、その点ひとつひとつのことを画素、またはピクセルとかドットと呼びます。

写真の画素数というのは「1枚の写真が何個の点(ピクセル、ドット)で描かれているか」ということ。

つまり2,000万画素は

さて、EOS R6 は約2,000万画素という画素数の写真を撮ることができます。
「2,000万画素の写真」ということは、「2,000万個の点が集まって1枚の写真が描かれている」ということです。
EOS R6 の場合は、最大で横5,472個 × 縦3,648個 = 合計1,996万1,856個(約2,000万個)の点が集まって1枚の写真が描かれるんですね。

それが実際どんな写真かは、Canonさんの公式サイトに撮影サンプルがあるので見てみてください。

約2,000万画素という画素数

EOS R6 が発表されたとき、その「約2,000万画素」という画素数に不安や不満を感じた人もいるみたいです。

大きいサイズで印刷したい人や、写真の一部をクロップして使うことが多い人にとっては、確かにちょっと物足りない画素数かもしれませんね。
あとは、ECサイトなどで商品写真を拡大して見れる仕組みを提供している場合、それに対応できるくらいの解像度が必要な人もいるかもしれません。

とはいえ、クロップするにしても拡大するにしても、“ある程度”の範囲であれば、2,000万画素という画素数は概ね問題なく扱える画素数と言っていいと思います。

それでも「足りない」「高画素の写真が必要」という人はそれができるカメラ(EOS R5 や α7R IV などの高画素機)を使えばいいですね。
各々用途に合わせてカメラを選びましょう。

僕の用途では十分な画素数

僕は、約2,000万画素というのは十分な画素数だと思っています。
以前使っていた(今もときどき使いますが) OM-D E-M1 の約1,600万画素にさえ不満がないくらいです。

僕の場合、写真を楽しむ形態は、パソコンやスマホのディスプレイで見るか、印刷するとしてもL版〜2L版くらいのサイズ。
水平を調整したり画角を調整したりで多少クロップすることはありますが、それでも約2,000万画素あれば十分な場合がほとんどです。

最高峰 EOS-1D X Mark III の画素数は約2,010万画素

Canonの一眼レフカメラ(ミラーレスではなく一眼レフ)の中で最高峰であるEOS-1D X Mark III の画素数は約2,010万画素です。

EOS-1D X といえば、言わずと知れたCanonの一眼レフカメラ最高峰。
ポートレートやコンサート撮影から、商品写真、スポーツ、風景、自然、報道、果ては戦場まで、あらゆるプロフェッショナルの現場で使用されている名機です。

そんな EOS-1D X Mark III の画素数が約2,010万画素という事実が、ひとつの目安にもなるかと思います。

ミラーレスではその後継とされる EOS R1(仮称)の発売が待たれているところですが、このEOS R1(仮称)の画素数がどうなるのかも興味深いところですね。

パソコンやスマホが表示できる画素数

例えば、僕の使っている MacBook Pro (15-inch, 2018) のディスプレイは 2,880×1,800ピクセル(約518万画素)、外部接続して使っている4Kディスプレイ(I・O DATA KH2750V-UHD)が 3,840×2,160ピクセル(約829万画素)、iPhone XS のディスプレイが 2,436×1,125ピクセル(約274万画素)、最新の iPhone 13 Pro Max でさえ、2,778×1,284ピクセルで約357万画素です。

これらのデバイスで等倍表示するなら300万〜1,000万画素あれば十分ということ。

EOS R6 で撮影した約2,000万画素(5472×3648ピクセル)の写真は、iPhone XS(約274万画素) で表示したとき、2倍(縦にも横にも2倍だから画素数にして4倍)に拡大して見てもまだ余裕で綺麗に見えるレベルということになります。

わかりやすく説明してくれているWebサイトがあったので参考までに紹介させてもらいます。

印刷に対応できる画素数

印刷については詳しくないので、ちょっと調べてみました。
すると、どうやらこんな感じが目安になるみたいです。
あくまでも“目安”として、参考までに見てみてください。

A3A4写真2L版写真L版
約1,500万画素約1,250万画素約300万画素約150万画素

印刷の場合は解像度についても気にしないといけないですね。
「dpi(Dot Per Inch)」という解像度の単位があって、これは、「1インチの長さにドットを一列で並べた際に何個並ぶか」という単位です。
これを何dpiに設定して印刷するかで必要な画素数は変わってきます。

印刷業界では300〜350dpiが基本とされているようですが、人間の目で判別できる限界は220dpi程度という話もあります。
↑の表はだいたいその220dpi程度を想定した画素数になっています。

ちなみに、デジタルカメラの画質設定で一番綺麗な設定にするか、RAWデータで保存してあれば、おそらく350dpiのデータになっているはずです。
これはカメラによって変わってくると思うので、ご自身のカメラを確認してみてください。

わかりやすく説明してくれているWebサイトがあったので参考までに紹介させてもらいます。

画素数が少ない=暗所撮影に強い

画素数が少ないことで得られるメリットとして「暗所撮影に強い」という点があります。

フルサイズカメラのセンサーサイズは、36mm×24mm前後(機種によってコンマ数mmの差がある)。
その中に画素数分のユニットセルという部品が敷き詰められています。
ユニットセルは、マイクロレンズや、光の色情報を分解するカラーフィルター、色情報を電気情報に変換するフォトダイオードといった部品の集合体です。

36mm×24mmという同じ面積の中にユニットセルを敷き詰めるとして、数が少ないということは1個あたりの面積が広くなるということ。
それがどういうことかというと、ユニットセル1個が取り込むことのできる光の量が増えるということです。

取り込むことのできる光の量が増えることで、受け取れる色の情報も増えます。
そうすると、明るさや色の表現力が上がるというわけです。

そのおかげで、白飛びしにくいとか、黒潰れしにくいとか、暗い場所で撮影しても輝度ノイズが出にくいといったメリットがあるんですね。

室内でこどもやペットを撮影したり、旅行先のいろいろなシチュエーションで撮影する場合、十分な照明を用意できない場面は結構多いです。
そういう場面でもオールラウンドに活躍できるというのが、画素数の少ない低画素機ならではのメリットです。

画素数は写真の1要素

つまり画素数というのは、用途によっては多くないとダメな場合もあるし、そんなに多くなくていい場合もあるということです。
そして、画素数が少ないからこそ得られるメリットもあります。

何より、写真を構成している要素は画素数だけではありません。

被写体の選定や構図、光や色の表現など、撮影者のパーソナリティーや被写体との関係性、撮影現場の状況、画素数以外のカメラ性能などなどといったたくさんの要素すべてが凝縮されて1枚の写真ができあがります。

今回、僕にとっては EOS R6 が最良の選択だと思うんですが、みなさんもそれぞれ自分にいちばんぴったりなカメラを選んで、撮影を心から楽しめるといいなと思います。

他の Canon カメラの画素数は?

参考までに、他の Canon カメラの画素数も紹介しておきます。

機種画素数センサーサイズ
EOS R3約2,410万画素フルサイズ
EOS R5約4,500万画素フルサイズ
EOS R6 Mark II約2,420万画素フルサイズ
EOS R8約2,420万画素フルサイズ
EOS R約3,030万画素フルサイズ
EOS RP約2,620万画素フルサイズ
EOS-1D X Mark III約2,010万画素フルサイズ
EOS 5D Mark IV約3,040万画素フルサイズ
EOS 6D Mark II約2,620万画素フルサイズ
EOS R7約3,250万画素APS-C
EOS R10約2,410万画素APS-C
EOS 90D約3,250万画素APS-C

というわけで今回は、Canon EOS R6 の 約2000万画素 という画素数についての話をしました。
いかがだったでしょうか?
読んでくださったあなたの参考に少しでもなれば嬉しいです。
それではまた次回。

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